日本の半導体企業おすすめランキング10選
1.キオクシア(旧東芝メモリ):
日本企業で唯一100億ドルの大台に乗っており、世界ランキングでは12位に位置しています。NAND型フラッシュメモリの製造メーカーで、2019年10月1日に東芝メモリから社名を変更しました。同社は三重県四日市市に巨大な半導体工場を有しており、2020年からは岩手県北上市の新工場も稼動しています。
しかし、最近の業績は厳しいものであり、2024年3月期の連結決算では純損益が2437億円の赤字となりました。これは過去最大の赤字であり、2期連続の赤字となっています。
キオクシアは、半導体市場の価格下落などに直面しているものの、技術力や製造能力を活かし、未来に向けて新しい価値を創造する存在として注目されています。
2.ソニーセミコンダクタソリューションズ:
世界ランキングでは15位で、2020年には19位からランクを4つ上げています。
ソニーセミコンダクタソリューションズは、ソニーグループで半導体事業を展開しています。2024年度第1四半期の連結業績によれば、売上高および金融ビジネス収入が前年同期比1.6%増の3兆116億円となりました。営業利益は1兆2083億円で、税引前利益は1兆2686億円、当期純利益は9705億円と報告されています。また、損益計算書によると、営業利益率は14.7%、粗利益率(売上総利益率)は29.9%です3。さらに、貸借対照表(バランスシート)では、総資産が6,005億円、純資産(資本)が2,789億円となっています。ソニーセミコンダクタソリューションズは、半導体関連製品と電子・電気機械器具の研究、開発、生産、販売事業を展開しており、今後も成長が期待されています。
3.ルネサスエレクトロニクス:
世界ランキングでは15位で、積極的な経営戦略によりソニーを逆転して2位に浮上しています。
- アルティウムの買収: ルネサスはアメリカの電子回路設計ツール企業であるアルティウムを約8879億円で買収しました。これは同社史上最大の買収であり、将来的な成長に向けた重要な一歩となっています。
- 半導体市況: ルネサスは海外の半導体メーカーの買収を積極的に行っており、7000億円前後の買収も行いました。しかし、今回のアルティウムの買収は「異質」であり、伝統的な半導体メーカーからの脱皮を目指しています。
- アルティウムの成長: アルティウムは電子回路設計ツールを提供しており、ユーザー数は3万社を超えています。日立製作所やテスラ、ロッキード・マーチンなどさまざまな産業の顧客が利用しており、成長企業として注目されています。
ルネサスは今後も半導体分野での成長を目指している企業であり、市況や技術の進展に注目していくべきです。
4.東京エレクトロン:
東京エレクトロン株式会社は、日本の東京都港区赤坂に本社を置く世界最大の半導体製造装置メーカーの一つです。主に半導体製造装置とフラットパネルディスプレイ製造装置を開発・製造・販売しています。半導体製造装置の分野では国内首位、世界第3位のシェアを持っています。最近のニュースによれば、2025年3月期の第1四半期決算発表が行われており、業績予想や配当予想の修正も行われているようです。また、半導体市場の調整局面が続く中で、東京エレクトロンは新領域であるメタバースなどがけん引することで、2024年以降の急速な回復を見据えているとの報道もあります
5.ダイキン工業:
ダイキン工業は、1924年に大阪で創業されたグローバル空調総合メーカーです。世界170カ国以上で事業を展開しており、空調、化学、フィルタの3つの柱で多彩な製品とサービスを提供しています。ダイキンのビジョンは、「空気」と「環境」の新しい価値を創り、人々の健康と快適を支えることです。
ダイキンの主な事業領域は次のとおりです。
- 空調機器:
- ダイキンは、エアコン、ヒートポンプ、冷凍冷蔵庫、空気清浄機、加湿器などの空調機器を製造しています。特にエアコンは世界的に有名で、高い省エネ性能と快適な室内環境を提供しています。
- 化学製品:
- ダイキンはフッ素化学を中心に、高性能樹脂、塗料、医薬品、電子材料などの化学製品を開発・製造しています。特にフッ素樹脂(テフロン)は広く利用されており、非粘着性や耐熱性が特徴です。
- フィルタ製品:
- ダイキンは空気・水・油などのフィルタ製品を提供しています。これにより、清潔な環境を実現し、健康をサポートしています。
ダイキンは環境に配慮した製品開発にも力を入れており、持続可能な社会への貢献を目指しています。
6.ミネベアミツミ:
ミネベアミツミ(MinebeaMitsumi)は、日本の多国籍企業であり、ボールベアリングや電子デバイスなどの製造・販売を行っています。 2025年3月期第1四半期の業績を見てみましょう。
- 売上高: 2025年3月期第1四半期の売上高は3,554億5,400万円で、前年同期比で21.6%増加しました。
- 営業利益: 前年同期比で196.9%増加し、200億2,500万円となりました。
- 税引前四半期利益: 前年同期比で127.7%増加し、193億5,700万円となりました。
- 親会社の所有者に帰属する四半期利益: 前年同期比で239.1%増加し、139億3,600万円となりました。
これには、2024年5月に取得したミネベアパワーデバイス株式会社(旧株式会社日立パワーデバイス)の損益も含まれています。ミネベアミツミは、幅広い製品ラインナップと徹底したコスト削減により、収益力の向上を実現しています。
また、足元ではアナログ半導体事業が好調であり、幅広い製品を手がけることで成長を続けています。 ミネベアミツミは、選択と集中を拒否し、多品種・多分野での事業展開を進めています。
7.ローム:
ローム(ROHM Semiconductor)は、日本の多国籍半導体メーカーであり、幅広い電子部品を提供しています1. 最近の状況について以下のポイントをご紹介します。
- 業績予想の修正:
- 2022年3月期の純利益予想を前期比62.2%増の600億円に上方修正しました2.
- アナリスト予想を10.1%上回る結果となりました。
- 東芝との協業強化:
- ロームは東芝の非公開化に伴い、日本産業パートナーズ(JIP)を中心とする国内連合に参加しています.
- パワー半導体分野での協業を検討し、将来的には資本提携も視野に入れています。
- 再生エネルギーとの関連:
- ロームは再生エネルギーコストの安定的な確保に注力しています。
- 日本の太陽光発電コストはドイツや米国、中国より高いことが報告されています。
8.ディスコ:
ディスコ(株式会社ディスコ)は、半導体や電子部品の製造に使用されるダイシングソーやグラインダなどの精密加工装置、および装置に取り付けて使用する精密加工ツールを提供する「半導体製造装置メーカー」です。
- 装置:
- ディスコの装置は、大きさや厚さを細かくコントロールしながら、モノを「小さく」「薄く」「キレイに」加工します。これにより、半導体や電子部品の製造プロセスで重要な役割を果たしています。
- 加工ツール:
- ディスコは主に「砥石」を提供しています。砥石は結合材(樹脂など)の中にダイヤモンドの粒を含んだもので、装置に取り付けて高速回転させながらモノを加工するための消耗品です。
- 加工:
- ディスコは「切る」「削る」「磨く」の3種類の加工に特化しています。これらはものづくりに不可欠であり、半導体や電子部品の高品質な製造に寄与しています。
ディスコは世界シェア率70%を誇る優良企業であり、半導体製造に欠かせない存在です2。その製品と技術は、デバイスメーカーや半導体受託製造企業などで広く採用されています。
9.アドバンテスト:
株式会社アドバンテストは、半導体デバイスの測定器などを製造する大手メーカーです1。半導体検査装置の分野では特にメモリテスターを含む自動テスト装置で世界第1位となっています。アドバンテストは電子計測技術を活用して、産業界のさまざまな課題にソリューションを提供しています。
10.レーザーテック:
レーザーテック株式会社は、神奈川県横浜市港北区に本社を置く日本の半導体関連装置製造業者です1。1962年に設立され、半導体マスク欠陥検査装置を中核として、半導体関連装置、エネルギー・環境関連装置、FPD関連装置、レーザー顕微鏡などの開発・製造・販売を主な事業としています。レーザーテックはグローバルニッチトップ戦略のもと、世界各国の超一流メーカーに検査・計測装置を提供しており、海外での売上比率は80%以上です。
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